偽日記(6)2018年7月12日(木)頭のいい人、ルーツレゲエThe Chantellsの『Eva』、ワールドカップ準決勝イングランド-クロアチア戦

2018年7月12日(木)

晴れ。今日も暑い。朝から暑い。

昼からお客様とアポ。仕事の話もそこそこにこの間の水害から最近の政治情勢、最後は何故か空海最澄の話に。博識な上に知的な瞬発力が非常にある方で、まったく違う話題、トピックの間にこちらが思いもつかない共通項を見つけて瞬時に橋をかけるというか、飛び移る手際が鮮やかで毎回感心してしまう。頭が抜群にいい人の話が聞けるというのは幸せなことだ。

帰りの車の中でルーツレゲエ系のコーラスグループThe Chantellsの『Eva』という曲を聴く。夏だ。


The Chantells Waiting In The Park 78 06 Eva

 昨日の深夜(今朝というべきか)ワールドカップの準決勝、クロアチアイングランドの試合、夜中に起きて途中何度か寝落ちしながら見た。結果はイングランドが延長の末に逆転され敗退。後半、同点にされたあたりからイングランドは相当疲れている感じだった。一方のクロアチアもここまで延長につぐ延長、前の準々決勝ロシア戦、PKにもつれ込む死闘を制して勝ち上がってきたのに、後半になるとよりプレスの出足が鋭さを増していき、イングランドは組み立てがままならなくなっていく。逆転された後、イングランドの選手が肩で息をしながら、パスの出しどころを必死で探す様子は見ていて居たたまれないものがあった。大柄で体格がいい分余計に。クロアチアは初の決勝進出。相手はフランスである。

 

 

偽日記(5)2018年7月11日(水) 暑さが和らぐサンバと古代インド

2018年7月11日(水)

 晴れ。猛烈な暑さ。

少し遠方の顧客を車で回る。道中で聴いたブラジルのサンバ歌手Paulinho da Viola=パウリーニョ・ダ・ヴィオラの『Perder e ganhar』という曲がすごくよかった。ソフトで包容力があるがウェットではない稀有な声の持ち主で、うんざりするくらいの暑さが少し和らいだ。職場に戻ってからメールで資料を送っていたお客さんからの注文を処理して早めに帰宅。


Perder e ganhar - Paulinho da Viola

 バーフバリを観てからインドの歴史に興味が出てきて、このところ山崎元一著『古代インドの文明と社会』(中公文庫の世界の歴史3)を読んでいるのだが、仏教の記述がかなり多いように感じる。しかしながら現在のインド社会の中で仏教はマイナーな存在なわけで、仏教の影響が大きい日本人の書いた本だから記述が多いのか、実際インドの歴史の中でも特筆すべきことなのかがいまいち掴めずにいる。まあ、その辺は別の文献も読んで調べるとして、面白い記述があったので書き写しておく。

 ブッタは在家の信者に向かって、慈愛の心を常にもち、宗教的・道徳的に正しい生活を送るよう説いた。また、食物や衣類を布施して出家者の生活を守ることが在家信者のつとめとされ、そうした布施の功徳の大きさが強調された。布施を意味する語はダーナで、施主はダーナ・パティと呼ばれた。我が国の「旦那」や「檀家」は、このダーナ・[・パティ]に由来する。もともと敬虔な信者を意味する仏教語であったが、俗化して、財物を与えてくれる「ご主人さま」を旦那と呼ぶようになった。

山崎元一著『古代インドの文明と社会』(中公文庫の世界の歴史3)p.145.146

※下線はhemoyanによるもの。

 インド語源の仏教用語が日本語の中に入り込んでいる一例。他にもヴェーダの祭祀の中心である火に供物を捧げる儀式「ホーマ」が真言密教の「護摩」になったと。こうしてみると結構身の回りの言葉、風習でインド原産のものって多いのかもしれない。

偽日記(4)2018年7月7日(火) ライブ版の「I Wanna Be Adored」を聴く

2018年7月10日(火)

晴れ。暑い。

以前から提案していた案件の一部、ようやく受注。ありがたいがまだまだ売上が足りない。

夜たまたまYouTubeでストーンローゼズの「I Wanna Be Adored」のLive映像を見る。このベースラインとギターのフレーズはいつ聴いても鳥肌が立つ。観客が各パートのメロディを野太い声で歌う様子はサッカー場にいるようだ。人を陶酔させるという意味ではこれ以上の曲はない気がする。この曲が入っているファーストアルバムを買ったのが確か高校1年生の時で秋から冬にかけてよく聴いた。休みの日にふらっと1人で神戸に遊びに行くようになったのもこの頃か。ちょうど好きな音楽や映画が出来て世界が広がっていく時期で浮いた話はなかったけど楽しかったな。

 


The Stone Roses - I Wanna Be Adored - Live at Parr Hall

 

 

 

 

 

 

 

偽日記(3)2018年7月7日~7月9日 ヴォルティスvsロアッソ戦ブエノのゴールとLuciano、サマーアンセムWes「Alane」

 2018年7月7日(土)

まだ雨。

二日酔いでなんとか起き上がったのは12時過ぎ。動く気になれず、夕方までだらだらネットサーフィンして過ごした。19時からヴォルティスロアッソの試合をDAZNで観る。山﨑が湘南に抜かれ、島屋に相当なタスクを任せる0トップの布陣。CBの大﨑も神戸に移籍し主力が2人抜けたというインパクトが強すぎてチームがガタガタになっている印象を勝手に持っていたのだが、試合が始まってみるともともと中盤はしっかりしていたこともあり、ボールは運べる。ただ中にターゲットとなる選手はおらず、それは相手も分かっていて引いてくる訳で、前半は点が入る気配がなかった。後半、狩野を入れてから前線に起点ができるようになったが、フィニッシュには遠い。さっさとブエノなり佐藤なりを入れて割り切って放り込めばいいのにと思うが、交代のカードは切られず、監督の大きな声が響くだけ。リカルド監督、人柄は好きだし選手育成の手腕はすごいと思うのだが、このところ自分のプランと現実のギャップを埋める柔軟性というか割り切りが欠けている気がして苛立ちが募ってしまう。76分、ようやくDFのブエノを前線に投入。するとほどなくして、ブエノが無理めな縦パスに猛然と追いついてそのまま抜け出し、コーナー付近をえぐって後ろに戻すと、そのボールが中央を経由して逆サイドの大本へ。その大本が早めのクロスを入れると、ペナルティエリアの真ん中に入ってきたブエノがドンピシャのヘッドを決めて1-0。いきなり結果を出したブエノはその後最終ラインに入ってそのまま逃げ切り。監督が理想とするサッカーとは程遠いが、勝ち点を取ってなんぼの世界。ウタカの登録と補強が終わるまでは何とか耐えるしかない。

 

 7月8日(日)

ようやく晴れ。

広島、岡山の豪雨災害が大変なことになっている。10時半の時点で死者81人。水が引けばさらに被害が拡大しそう。TVの報道が極端に少ない上に政府の初動がかなり遅いように感じる。

昼間、yamagiwaさんにすすめられたLucianoというDJのプレーをYoutubeで聴く。ジャンル的にはテックハウスになるんだろうか。ここ数年EDMのしょっぱなから毛穴が全開になったような音に慣らされていたので地味やなと思ったが、自分がクラブに遊びに行っているとき、トランス系は別としてテクノやディープハウスなどこういうピークまでが長いイベントが多くて、朝の4時ぐらいに何となくこれがピークかなと思いながら踊ってた。そんなことを思い出した。

 

youtu.be

7月9日(月)

晴れ

唐突に職場移転の話を聞かされる。通勤の便が悪くなるので引っ越したいがとにかく先立つものがない。ボーナスが減らされてとにかく金が貯まらない。

豪雨で亡くなられた方は100人を超えた。

夜、昨日のLucianoからの流れで久しぶりに学生時代に好きだったテクノとかハウスの曲をYouTubeで聴き返した。中でも懐かしいなあと思ったのがWes の Alane (Trouser Enthusiasts Orgasmic Apparition Mix)。

 

youtu.beDeep Forestみたいなニューエイジ系のアーティストWesの曲をTrouser Enthusiastsというリミキサーがトランスに仕立てたもの。大学1回生の時にサークルの先輩のHoriiさんがこのジャンルのおすすめの曲をセレクトしたすごくいいカセットテープを作ってくれて、擦り切れるほど聴き込んだのだが確かB面のラストがこの曲だった。自分にとっては18,19歳のサマーアンセムで深夜のドライブや旅先の夜の思い出がよみがえってくる。2000年前後のSystem Fとかのダッチトランスも楽しかったが、Jam & SpoonのOdyssey To AnyoonaやCJ BollandのCamargueのような少しダークな初期トランスの方が個人的には好きだ。

 

youtu.be

youtu.be

 

偽日記(2) 2018.7.4~7.6 雨雨雨、ロックモキュメンタリー『スパイナルタップ』とティーンホラーの佳作『ルール』

2018年7月4日(水)

雨。

このところ仕事で新規の提案が出来ず。停滞。仕事とプライベート、生活全般を立て直さないとという気持ちになる。まず早めに寝よう。物事を効率的に進めるにはこれが一番。

 

 2018年7月5日(木)

大雨

文科省の高官が受託収賄で逮捕。補助金の採択の見返りに自分の息子を医大裏口入学させるというあり得ない話。似たような事件が数年前に韓国でもあった。今日はお客周りしつつ出先で商材の準備。昼に学生時代の先輩からメール。明日心斎橋で映画を見ることに。

 

2018年7月6日(金)

大雨。

昨日からの雨の勢い、まったく衰えず。もともと時間休を取るつもりだったがJR、私鉄が止まる可能性があるということで会社が早仕舞いすることになり15時過ぎに帰宅。幸い地下鉄は止まる感じはなく先輩と待ち合わせをしていたミニシアター「シネマート心斎橋」に向かい、ロブライナーのデビュー作『スパイナルタップ』を観る。


『スタンド・バイ・ミー』などのロブ・ライナー監督作!映画『スパイナル・タップ』予告編

 この作品が作られたのは1984年だが、日本では初公開。架空のイギリスのハードロックバンドの全米ツアーに密着したいわゆるモキュメンタリー(架空のドキュメンタリー)映画で、幼なじみであるバンドの中心メンバーの仲を引き裂く女(オノヨーコがモデル?)、メンバーの死(加入するドラマーがなぜか死ぬ。他人のゲロを詰まらせて死んだというくだりは笑えた。)節操なく、良く言えば柔軟に変わっていく音楽性(スーツで棒立ち歯を見せて笑顔で歌う初期ストーンズスタイルからのフラワームーブメントへの接近、その終焉とともにハードロック路線へ転換)、などありとあらゆるロックのあるあるがぶち込まれていて面白かった。

ロブライナーといえば『スタンドバイミー』のイメージが強く、その彼が80年代にこういう笑いの要素が強いメタフィクション的な映画を撮っているとは意外。映画館を出た後はタイ料理屋で食事、バーブバリの話やら日本についてやら取り留めなく話す。先輩は10日にタイに帰るのでしばしのお別れ。

帰宅後、Netflixで『ルール』というホラー映画を観る。


『ルール』 予告編

オープニングにうっすらと記憶がって、途中でああこれ学生時代に観たことあると気づく。スクリームとかラストサマーとか90年代後半から2000年代初頭ぐらいに流行ったティーン向けのホラー映画の流れを汲む作品なのだが、アメリカの都市伝説をうまく取り入れていてなかなか面白い。アメリカの大学は寮生活が基本で一つの町のようになっていること、歴史的の長い東部の大学を舞台にしていて雰囲気に趣があるのもよかった。

偽日記(1) 2018.7.1~7.3「南京町、Lauryn HillとHorace Andy、W杯ベルギー戦」

2018年7月1日(日)

晴れ。蒸し暑かった。

11時頃起床。仕事のレポートを書き上げ、少し家事をして三宮へ。久しぶりに南京町のお店に夏服を仕入れに。いろいろ試着させてもらい、涼しいリネンのシャツとネイビーのショートパンツ、トートバッグを買う。結構お金を使ったがまあ、たまにはいいだろう。オーナーさんとカナダグースのダウンやフェールラーベンのカンケンバッグの話。知ってる人は知っているというどちらかと言えば地味で息の長いアイテムが数年前に突然街に溢れだしたわけで、事情を知るとなるほどなあという感じ。

帰りの阪急電車で新聞を読んでいると書評欄で池澤夏樹サンテグジュペリの『戦う操縦士』の新訳本を紹介していて、昨日『紅の豚』を観たこともあって梅田の丸善ジュンクで購入し、帰宅。

 

2018年7月2日(月)

晴れ。暑い。35度以上あった気がする。前日あまり眠れず寝不足でフラフラの状態で顧客回り。移動の車の中でLauryn HillのTell Himを聴く。Lauryn Hilは自分の中で冬のアーティストという印象が強いが、うだるような暑さの中で聴いても案外よかった。後Horace AndyのLeave Rastamanという曲も。Horace Andyのダウナーな曲は苦手だがこれは明るくていい。

 

 

 職場を出た後、梅田の丸善ジュンク堂に寄って下記の本を購入。

 1.「3か月」の使い方で人生は変わる Googleで学び、シェア№1クラウド会計ソフトfreeeを生み出した「3か月ルール」 佐々木 大輔 (著) 日本実業出版社

2.ビジネススクールで教えている会計思考77の常識 西山 茂 (著) 日経BP

3.SHOE DOG(シュードッグ)フィル・ナイト (著)大田黒 奉之 (翻訳) 東洋経済新報社

 3冊とも東洋経済のWeb記事で紹介されていたもの。1みたいな本はだいぶ読んだ気がするが完全に惰性。3は去年からのベストセラーでNHKがこの本を基にしたドキュメンタリーを見て興味があったので。帰宅後、深夜のサッカー代表戦、ベルギーとの試合に備えて早めに寝た。

 

2018年7月3日(火)

曇り。時折雨がパラつく変な天気。

W杯、決勝トーナメント1回戦、日本対ベルギー、2-3で逆転負け。

後半開始早々、2点を奪うが、不運な失点で1点を返され、その後は相手の規格外のヘディングで同点に。それでも日本は気落ちせず、90分で決着をつけるべく相手陣内で何度もチャンスをつくる。そしてロスタイム、本田のコーナーキックを相手GKが難なくキャッチし、そこから見事なカウンターを決められ敗戦。負けて悔しいのは確かだが、コーナーキック直前の南アフリカ大会のデンマーク戦のような軌道を描いた本田のフリーキックからシャドリのゴールまで、時が止まったような息をのむような、美しさがあった。そういやブラジルでやったコンフェデ杯のイタリア戦がこんな試合だったなとふと思い出す。あの時の本大会で表現できなかった「日本のサッカー」を表現して見せたということなのか。

本田、長谷部、それに岡崎も今大会で代表を退くだろう。8年間の1つの時代が終わる。

結局この日は眠い目をこすりながら何とか仕事をこなした。